良い物は良い物なのだ

周りの人がイマイチと思っても、自分が良いと思ったモノやコトをブログしようかと思ってます。連載は不定期です。

進化現在進行形 森口博子の凄み

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先週「森口博子 シングルベストコレクション」を店頭購入した。
2010年7月に発売。
購入のキッカケは森口さんのツイッターでのつぶやき。
去年の7月発売にもかかわらず、今でもAmazonミュージック歌謡曲部門でベスト10圏内をキープしているとの事。
「隠れた名曲、隠さないキャンペーン中」というつぶやきのネーミングセンスが気になった。
 
なんとなく・・・・本当に何となく感覚的に「購入して損はないだろう」と思っていた。
 
Amazonで買ってランキングに貢献するのがいいのだろうけど、結果的には店頭で見つけて迷わず購入した次第。
 
 
聞いてみてビックリした。本当にビックリした。
歌唱力が凄まじいのだ。
 
 
森口博子・・・・個人的な思い入れ補正があります。
彼女のデビュー曲は機動戦士ZガンダムのOP曲。
その他にも「ガンダムF91」という劇場版ガンダム作品のテーマソングなども歌っている。(その曲で紅白出場しています)
我が輩の中では「歌手 森口博子」という以前に「ガンダムテーマソング」というイメージの方が強いのだ。
同世代ならご存じの通り、彼女はアニソン歌手の色合いが強く、ヒット曲が恵まれない中で「バラエティーアイドル」として活路を見いだす。
いわゆる「バラドル」として人気を博し「夢がモリモリ」という冠番組まで持てるようになるのだけど、バラドルとしての存在感が大きくなっていってしまう彼女の心境とジレンマはどれほどのものだったろうか・・・
 

そういう前置きがあったうえで再生。
序盤はZガンダムF91のテーマソング4曲。 当時のままの音源で懐かしいという印象。
中盤さしかかり2007年11月発表の「もうひとつの未来」。これもガンダムゲームのテーマソングなのだが、毛色が全く異なる。
心に響くのだ。 在り来たりな表現だけど「メチャクチャ上手い」のだ。
 
そして衝撃が走る
ガンダム系楽曲の締めくくりとして、デビュー曲を現在に再レコーディングしたリミックス(再録)が流れてくるのだが、衝撃的な歌唱力、表現力の進化が判るのだ。
 
 
このリミックス曲以降、一気に「歌手 森口博子」の世界にグイグイ引き込まれていく。
圧巻なのが
12曲目「あなたといた時間」という失恋ソングを切なさいっぱいに歌い上げた後に
13曲目「スピード」で失恋の痛手から癒されていく気持ちを爽やかにまぶしく歌いきる!!
 
 
アルバムを聴き終えて頭に浮かんだのが「上質なミネラルウォーター」
 

インパクトのある声質でもないし、歌唱法でもない。
インパクトに頼ることなく、確かな技術と絶妙なバランスで感情を込める歌声は体(心)の隅々まで潤いが行き渡り、聞けば聞くほどその良さが深まり飽きがこないのだ。
サラサラとすんなり心に届く。その上で「イイ歌だな」「イイ声だな」としっかり意識に残るって凄いことだと思う。
 
一時期「理想とは違う道」を歩きながらも「歌手」としての軸は絶対に折れず、変えず、丁寧に喜びを感じながら心を込めて歌う。。。。歌に対して誤魔化していない真摯な姿勢が聞き手の心にまで伝わるのかなと個人的には感じる。
 
 
最後に。
アルバムを聴き終えて、すぐ25年前デビュー時の「水の星へ愛をこめて(1曲目)」とリミックス版の「水の星へ愛を込めて(7曲目)」を聞き比べてみた。
デビュー当時でももの凄い巧さである。 そこには若さからくる一生懸命さを感じる。
現在の彼女の歌声・・・透明感は変わらずそこに優しさと奥深さをも感じるのだ。
ガンダムの歌を超越して「この楽曲そのものがいいな」と意識が変化した。
 
 
歌を聴いて感動する。心が何かを感じる。そういう人が「歌手」として堂々と自分の職業を言えるのではないだろうか。
買って良かった。今現在の森口博子を知ることが出来て良かった。本当に良い買い物をしたと思います。 ありがとう。
 
我が輩と感覚が近い方にはオススメです。(YOUTUBEニコニコ動画でも彼女の歌声は堪能出来ますので是非。)