良い物は良い物なのだ

周りの人がイマイチと思っても、自分が良いと思ったモノやコトをブログしようかと思ってます。連載は不定期です。

劇場版機動戦士ガンダム00 ☆☆

 
見てきました。
一言でまとめると「面白いところもあったけど、全然感動しなかった・・・・・・・^^;」
 
テレビシリーズは好きですよ。 なのでそれなりにワクワクした気持で見たんですが・・・・残念
 
監督さん・・・・・全体的な「見せ方」が下手なのかな・・・というのが我が輩個人的感想。
テレビシリーズの頃から気になっていたのが「詰め込み過ぎ」なんですよ。ストーリー・エピソード・キャラクター・戦闘シーン・・・・・・情報を詰め込み過ぎて消化しきれなかった。 それがまんま劇場版でも。。。。。。
 
以下、ネタバレしまくりますから、それを承知で読んで下さい。
ネタバレしたくない方は別のサイトへGO!
 
 
戦闘シーン
スピード早すぎ・敵味方の物量が多すぎ。
地球連邦軍のMSはそれでいいんだけど、ガンダム達になると連邦MSよりハイスペックなだけにより一層動き(カット割り)が早くて「あぁ~~戦ってるな」しか理解が出来ない。
 
そうじゃないだろ
 
例えば、ガンダムサバーニャのホルスタービット。 νガンダムのフィンファンネルのように攻撃&防御も出来るカッコイイ武装なのに、防御でシールド展開するときなどコンマ数秒の一瞬で「展開→解除」するから、全然その格好良さが判らないままもう、別の戦闘シーンですよ・・・・・・
 
飛行形態に可変出来るガンダムハルート・・・・・MSになってた??? ずっと飛行形態だったっしょ??
 
それと改めて思ったけど、メカの挙動・スピードが「リアルロボ」のカテゴライズではないんだよ。
 
 
刹那
木星から襲来してきた謎の金属生命体「エルス」。
「エルス」との対話の為にエルスの核に取り込まれる?? ことで、地球を救い、新しい人類の可能性を見いだそうとした主人公ですよ。
主人公がその身を呈して地球を救う・・・・・クライマックスで本来なら涙流したり感動したりするはずのシーン・・・・・・でも泣けない。
その最大の理由「ティエリアがすでにそれ、やっちゃってますから^^;;;;;」
規模の大小はあるけど「仲間を救うため、自分が囮(犠牲)となって刹那を救うティエリア」その戦闘後に「肉体は器でしかない。全く問題ではない」と言い切っちゃうティエリア・・・・・・・・・その後で刹那が二番煎じしたって・・・・・・ねぇ^^;;;;;
それと刹那が悩んでばかりで、独り言でも回想シーンでも伝えようとしないから「刹那は人類の為にそこまでする理由と覚悟」が全くわからない。
 
同じような設定なら・・・・・「ガンダムUC」のバナージの決意のほうが断然感動して、泣けました。小説ですが。
 
別の問題として「フェルトに対して不義理過ぎだろ・・・・・・(´Д`;)」
両思いになれとは言わないよ。でもね、あれだけ思ってくれて、心配してくれてるんだから劇中の数秒間でも「ありがとう」とかのやりとりは絶対必要でしょう・・・・・人としての最低限のやりとり。 それすっとばしちゃうんだもん。
で・・・・・・・・・・ラストのラストでマリナ婆ちゃんと抱き合うて・・・・・・・・(´Д`;)エェ~~~????
でもそれ・・・・・劇場版ラーゼフォンですでにある演出です。はい。
 
クライマックスで目覚めて、クアンタに乗り込む前までは、全くいいとこ無しで突然の「切り札」的位置づけもなぁ~~~
 
女性キャラ
・マリナ姫・・・・・・やっぱり何も共感出来ないヒロイン・・・・・なんだよね。 何も・・・・物語に絡んでないじゃん。
刹那に「対話の大切さ」を刻み込んだ関係があっても、刹那がツンデレ過ぎて全く伝わってない(演出失敗)
フェルトのほうがよっぽど共感出来る。
・我が輩大好物スメラギさんも・・・・・・未知の生命体相手では戦術予報士の凄さが全く発揮できず、刹那&クアンタ頼みの凡艦長になっちゃってるし・・・・・・・・
・映画初登場の科学者ミーナ。 テレビシリーズのネーナと関係あるの????何なの?紛らわしいんだけど・・・
 
オマージュ??
木星・正体不明の陣地を越えた物体・・・・・・・2001年宇宙の旅&2010年
・エルスの集合した星のような固まり・・・・・・スターウォーズのデススター
・正体不明の半生命体のような存在と人類の戦闘・・・・・・マクロスF
・金属を取り込んだり、変形したり、統一された意思を持っていたり・・・・・・ターミネーター2 T1000
 
イオリア・シュヘンベルグの予言と先見性・・・・・・・死海文書
正体不明の謎だらけの物体・・・・使徒
人が覚醒して一つに、そのための試練の戦い・・・・・人類補完計画
エルスと融合して「超完全体存在?」となった刹那・・・・渚カヲル
 
エルス・・・・・・・・マクロスFがあるだけに、ああいう表現方法にならざるをえなかったのだろうなぁ・・・・
ガンダム』って「人間対人間の戦争」でずっとやってきて、お互いのプライド・イデオロギー・存在そのものをかけて戦うから、熱いしドラマが生まれる。
 
 マクロスFのヴァジュラはやや昆虫っぽい造形だから「極めて単純でも生存本能」を感じられる。 でも・・・・・・金属質のエルスには「感情・行動原理がある」と劇中で説明されても無機質過ぎるんだよね・・・・・
 虫っぽいヴァジュラが一匹倒される→悲鳴をあげてやられる→仲間のバジュラが怒ってバルキリー隊に襲いかかる・・・・・すんげー判るわけです。
 金属(エルス)がやられる→他のエルス達は悲しいって気持ちがあるの???→そういうのが判らない・・・何を考えているか判らない。ただ単に不気味
 イノベイター(特に刹那)だけが彼らエルスの存在理由・目的を理解していたとしても、地球全体にそのことを伝えないと・・・・ひいては映画を見ている観客に伝えないと・・・・盛り上がれないですよ。
 
マクロスFは「人類vsヴァジュラ」ではドラマが盛り上がれないので、人類間での陰謀や恋模様で物語を成立させていたしねぇ
 
 と・・・・・批判がボロボロでましたが・・・・^^;;;;
 
 
 
 個々の設定・素材はいいもの持ってるんですよ。ラファエルガンダムのギミックなんかは実に面白かった。映画館を出たあとのサジ君のやるせない気持ちとか良かった。
 ただ・・・監督の技量が・・・・詰め込みすぎなうえにバランスを取るべきところで取れない・・・・・そこが残念なんですよねぇ(´Д`;)
 
ガンダムの常識を破る宇宙人の登場でもいい。
でも、Gガンダムのような「突き抜けたパワー」が無い。 いや、戦闘シーンの情報量とか凄いんだけど・・・・力の入れ方が全く違うような・・・・・あの「花」がラフレシアみたいになって、花の真ん中では刹那がカロッゾのような鉄仮面にでもなってくれたら・・・・・・・
 
 見ていて「ガンダムである必要性」が無い・・・・ガンダムシリーズとして見なければ全然OKな作品だと思います。 はい。 劇場で見る必要・・・・・・