ガンダムX感想
本当に何の脈絡もなく「ガンダムX」を見終えたもんで、その感想をば^^;
ロボットアニメ停滞期、ガンダムといえどもその流れに飲み込まれ「ガンダムX」は「放送時間帯の変更(関東では土曜日の朝6時だよ?????)、話数の短縮」・・・・つまりは尻すぼみのまま放送打ち切りという憂き目にあった、悲劇の作品です。
「打ち切り=面白くない」ってぇのが一般的な理由であり、「固定観念」であるんだけど「ガンダムX」は、放送開始前の流れ・・・・それと当時の「アニメ全体の流行」にマッチしていなかっただけなのでは・・・・・と我が輩思うのです。
ただね、我が輩2~3年前にガンダムXを見た時に拒絶反応があったんですよ。
「ガンダムである必要があるのか?」
当時は特に西村さんのキャラデザがどうも好きでなかったというのも大きくて、完全に「食わず嫌い」してた。
「ガンダムである必要があるのか?」
当時は特に西村さんのキャラデザがどうも好きでなかったというのも大きくて、完全に「食わず嫌い」してた。
それから2~3年して自分の中で何かが変化したことは間違いない。キャラデザへの抵抗感も薄くなってきて「悪くないかも?」という掴みとなり「面白いかも?」→「あ、面白いわ!!」に自然と楽しんでいる自分がおりました。
これは・・・・『ガンダム』において諸刃の剣なのかもしれないけど・・・・・・
「生理的にムカツク(嫌い)というキャラがいない(少ない)」
非常に口当たりの良い作品なんですよね。 ガンダムにおいて「イラっとくるキャラ」って必要なのかもしれない。それだけ存在感があるってことだから。「口当たりが良い=個性が足りない」とも解釈が出来るんだけど・・・・これはこれで「スッキリとサッパリ」という爽快感へと持って行けてるような気がします。ガロードの爽やかな成長ぶりに好感触
ガンダムXの主人公、ガロード・ランはスペシャルな存在に描かれていません。ニュータイプでもないし、逆にニュータイプを相手にしてボコられます(w
MS乗りとしてのセンスはあっても、「絶対的エースパイロット」ではないんですよ。それこそGXの機体性能に救われている・・・・という部分もある。
そして物語を引っ張っていっているという訳でもない。
ただ、最初はセンスのみでMSを乗りこなし、チャランポランとしていた少年が、ヒロイン「ティファ」と出会い、フリーデンのクルーに出会い、ジャミルという父親のような頼れる男や、ウィッツやロビィのような兄貴分、サラやトニヤのような姉貴分たちなどから叱咤激励を受け、数々のMS乗りとの死闘を繰り返すことで「刹那的にその日をおもしろおかしく暮らす」だけの少年から「世界を見て、自分のあり方を見つめ直す」青年へと成長していく様子が実に丁寧に描けている作品なんだよぉぉ~~~~
それと、15年にも及ぶ核の冬を過ごしたにも関わらず、まっすぐな性格をしているのも素晴らしい!
逆にヒロイン「ティファ」は15年にも渡る核の地獄を経験し、さらには自分の能力の為に「心を閉ざす」んですよ。 そしてガロードやフリーデンのクルー、旅先での出会いから少しずつ心を開いていく描写も実に爽やかで、心がホっとするのです。
ニュータイプへの言及
ガンダムXのもう一つのポイント「ニュータイプへの言及」があります。ニュータイプ・・・この作品でもキーワードとなり、ニュータイプであるティファは重要人物でもあり、コロニーと地球との戦争のポイントでもありました。
でも、最終話で「ニュータイプは幻想である」と言い切る。
ニュータイプだったジャミルが「では、私の感じた未来とは何だったんだ?」の問いに「いくら、未来を垣間見たところで、それに対して努力をしなければ意味がない」という回答。
ニュータイプだったジャミルが「では、私の感じた未来とは何だったんだ?」の問いに「いくら、未来を垣間見たところで、それに対して努力をしなければ意味がない」という回答。
優れた洞察力や直感力の能力は持っていることを認めながらも「ニュータイプ/オールドタイプ」とカテゴライズすることを否定し「そうやってカテゴライズをするから、戦争の道具として利用をされたり、差別意識を生み、あまつさえ戦争の大義名分となってしまう」・・・・だからこそ「一人歩きするようならば幻にしたほうが良い、人には代わりがないのだから」・・・・と我が輩は解釈し、ふむそれもまた一理あるな・・・・と考えるのでした。
「見えたということ=その通りになる」ではないということだわね。
・戦争で荒廃した地球が舞台 ・バルチャー=ロックマン ・イノセント=戦後も生き残っている、軍隊のお偉方 ・ティンプ=フロスト兄弟(w ・地球の未来を作る若い世代(ジロン=ガロード) ・結構無鉄砲な主人公 ・拉致されるヒロイン(エルチ=ティファ)※ティファは洗脳されない ・ラストでほとんど誰も死なない
荒廃した地球で体制に対して戦いを挑むという構図は「エウレカセブン」も似てますな(船のクルーがファミリー的なところなんかも。キーとなる口数少ないヒロインなんかもね。父親役としてジャミルとホランドは性格違いすぎだけどw)
脇役も「医者・メカマン」などが良い案配で存在感を示していたのも好感高須クリニック。
あと、個人的にOP/EDがどれも非常にツボで大好きなのです。
未見の方は「固定観念」を捨てて、一度ご覧あれ♪ 新しい発見があるかもしれませんぞ。